ファルケンシュタイン城(Burg Falkenstein)という名前の城は,非常にたくさん(30以上)あるので,城の名前の後に地域名を付けて区別します。
ここで紹介するファルケンシュタイン城はハルツ山地にある城なので,城名の後にハルツ(Harz)を付けます。
中世の趣を多く残すロマネスク様式のブルクで,立地条件の良さから保存状態の良いものとなっています。居住部分の多くは,後期ゴシック様式です。
この城の南西約1.8kmのところにBurg Alter Falkenstein(旧ファルケンシュタイン城)の痕跡があります。ここで紹介する城は正しくはBurg Neuer Falkenstein(新ファルケンシュタイン城)と言いますが,Neuerを付けないほうが一般的です。
ファルケンシュタイン城の見どころ
破壊を受けていない中世の城というのは,その存在を観るだけでもロマンを掻き立てられたワクワクします。
夏には,中世のミンネザンクを模した歌合戦が行われ,ヨーロッパ各地から歌手がやってきます。
また,10月上旬には城まつりが行われています。
施設の貸し切り
この城は中世の博物館としての機能はもちろんありますが,城の施設の一部を貸し切って,誕生パーティーや結婚式を執り行うことができます。
城の礼拝堂で結婚式を挙げることができるところは多くありますが,グループでキッチンを借りて調理体験ができるようなところは非常に珍しいと思います。
鷹狩り
猛禽類が飼育されており,フォアブルク(Vorburg)で鷹狩りのショウを楽しむことができます。
下記の映像ではフクロウを使用しています。フクロウによる鷹狩りは,なかなか珍しいのではないでしょうか。
ファルケンシュタイン城への行き方
山頂は狭いこともあって,麓のガルテンハウス駐車場(Gartenhaus)から連結シャトルバス(有料)が運行されています。駐車場から城までの約1.8kmを歩いてもよし,バスを利用してもよし。
ファルケンシュタイン城の歴史年表
平和な城ということなのか,これという記録があまりないようです。
- 1120年~1180年頃
- コンラーツブルクの領主が城を建設します。ベルクフリートと城壁のみの城でした。
- 13世紀
- クヴェトリンブルク修道院(Stift Quedlinburg)と通じてファルケンシュタイン伯爵は城代の地位を獲得します。
- 1322年
- ブルヒャルド五世伯爵(Burchard V.)は城と支配権をハルバーシュタット(Halberstadt)司教区に移管します。ブルヒャルド五世の死により,家系は1324年に途絶えています。
- 1437年
- アッセンブルク(Assenburg)伯爵に支配権が移管されます。
- 三十年戦争
- スウェーデン軍が約3ヶ月城に滞在しました。
- 19世紀初頭
- ブッソ二世(Busso II.)は城を公開します。
ファルケンシュタイン城の営業案内
城の開館時間
ガイドツアーは10~30人で要予約。
夏期(4月~10月)
毎日 10:00~18:00
最終入城時間は17:30
冬期(11月~3月)
火曜日~日曜日および祝日 10:00~16:30
最終入城時間は16:00
年末年始は変更があるので,要確認
鷹狩り
4月~10月のみの開催
火曜日~金曜日 11:30と15:00
週末及び祝日 11:00と14:00および16:00