インゴルシュタット(Ingolstadt)の北東リーデンブルク(Riedenburg)にある小さな城です。石灰岩の岩山の上に立ち,三方をアルトミュールタール(Altmühltal)という谷に囲まれ,山側には空堀があります。
谷側から観る城は70mの断崖絶壁に立っていることがわかります。ちなみにこの岩山はロッククライミング可能で12ルート用意されています。ただし,鳥の繁殖シーズンの2月から6月まで,ロッククライミングは禁止されています。
この城からニーベルンゲンの歌が見つかったことでも知られています。
目次
プルン城の見どころ
城の中庭から眺める渓谷の眺望が素晴らしいです。
フォアブルクにはビアガーデンがあり,ビアガーデンでビールと食事を楽しみながら景色を楽しむのが最高ではないでしょうか。
城からの景色を楽しむ城です。
城の内部はガイドツアーのみで見学可能です。ガイドツアーは小さな城であるということもあり,30本ほどで終わってしまいます。
プルン城の行き方
交通の便が悪く,車でないとアクセスは難しいです。辺鄙な場所にある城なので,アウトバーンを降りたあと一般道を10km以上は走ります。
レーゲンスブルクからB16をケルクハイム(Kelkheim)まで車を走らせ,アルトミュールタール方面へと曲がります。
プルン城の歴史年表
- 1037年
- 記録に残っている最も古い所有者は Wernherus de Prunne です。
- 1147年
- ラーバー(Laaber)家の時代に,建設活動が盛んになります。高さ31mのベルクフリートとパラスがこの時代の建物であり,最も古い建築物として現在まで残っています。
- 1288年
- 城はルードヴィッヒ二世・フォン・バイエルン(Herzog Ludwig II. von Bayern)公爵に売却され,ヴェルンヘア・フォン・プライテンエック(Wernherr von Praiteneck)に封土として与えられ,プルン=ラーバーとなります。
- 1311年
- プルン家が途絶え,フラウエンベルグ・フォン・ハーグ(Frauenberg von Haag)家に売却されます。
- 15世紀
- ハンス六世・フォン・フラウエンベルグ(Hans VI. von Frauenberg)の時代に後期ゴシック様式で拡張されます。
- 1566年
- フラウエンベルグ家断絶後,歴史家でもあるアルプレヒト五世・フォン・バイエルン公爵(Herzog Albrechts V. von Bayern)がブルクでニーベルンゲンの歌,『Prunner Codex』の羊皮紙原稿を発見しました。
- 1604年
- 城が拡張されます。ロマネスク様式の環状城壁は新しい建物の外壁と一体となりました。
- 1631年
- ルネッサンス様式で城の修復作業が行われました。この頃からこの城はプルンと呼ばれるようになり,以後,プルン城(Schloss Prunn)という名で文献に登場します。
- 17,18世紀
- 所有者が何度も変わりますが,インゴルシュタットのイエスズ会が購入し,その後聖ヨハネ騎士団に贈与されます。
- 19世紀
- ロマン主義運動から,ルードヴィッヒ一世・フォン・バイエルン国王(König Ludwig I. von Bayern)が保存活動に力を入れます。
- 第二次世界大戦後
- バイエルン州城と庭園と湖の管理協会(Bayerischen Verwaltung der staatlichen Schlösser, Gärten und Seen)が管理することになり,修復作業が度々行われています。
プルン城の営業案内
- 開館時間
- 11月から3月:10:00~16:00 月曜休館
- ガイドツアー
- 10:00,11:00,12:00,13:30, 14:30,15:30
- 公式サイト
- http://www.burg-prunn.de/