ベイリー(英:bailey,独:Vorburg)

中世初期,殆どの城は環状城壁に囲まれた住居塔でした。

中世中期になると,城主たちは簡素な居住用の塔ではなく,広々とした多層階の居住用の建物(パラス)を建てるようになりました。

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しかし環状城壁に囲まれたパラスの部分には,他の建物を建築するためのスペースがありません。

大規模なブルク施設の場合,同じく城壁や城門で区切られたベイリー(英:bailey)がありました。

目次

ベイリーとは

城の中心部分(主城)は小高い丘の上にありましたが,その丘の麓にはベイリーと呼ばれる城壁や城門で囲まれた区域がありました。

ドイツ語ではフォアブルク(Vorburg:前ブルク),ニーダーブルク(Niederburg:低いブルク),ウンターブルク(Unterburg:下ブルク)と呼ばれることから分かるように,城のやや低い場所に形成されました。

ベイリーにある施設

調理場

調理場は火災の原因ともなります。

ゆえに主城ではなく,可能な限り環状城壁に近い場所の別の棟に移しました。

とはいえ,運ぶ途中で冷めてしまったり,雨に濡れてしまったりしたら,せっかくの料理が台無しです。

別の棟とはいえ,屋根付きの通路でつなげることがよくありました。

調理場の隣には,流し場とオーブンがありました。

使用人の家

ベイリーの城壁に沿って建っていました。

使用人たちは城内の畑や果樹園,森の整備などを主に行っていました。

使用人の妻たちもまた,城主夫人のメイドとして仕えていました。

職人の工房

鍛冶屋,大工,石工,皮革職人,ローソク職人たちの工房もここにありました。

常に修理や工事の監督をしていました。

鍛冶屋は,馬に蹄鉄を履かせたり,武器を修理したりするのが主な仕事です。

食糧生産

ささやかながら,ハーブ園,果樹園がありました。

少し規模が大きなブルクになると,池で魚を飼っていたり,鳩小屋や狩猟に使うハヤブサを飼う檻が壁にありました。

大領主になると,猟師を雇い,猟犬の管理もしていました。

日々の糧のためにも,籠城戦のときのためにも,城内での食糧生産は重要な仕事でした。

バービガン

大規模なブルクや城塞都市でのみ見られる防御施設です。

跳ね橋や落とし合祀のある城門の前に,さらにもう一つ城門があります。

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