ノイシュタット・グレーヴェ城はメックレンブルク州で現存する最古のブルクであり,保存状態の良い城です。
山や丘の少ない北ドイツの典型的な平城で,平面図は50×35mと,北ドイツに特徴的な長方形の縄張りです。
メックレンブルク・フォアポンメルン州は観光する価値のあるブルクに乏しい地域ですが,そんな地域の訪問する価値のある数少ない城です。
保存状態が良い=戦争に巻き込まれていない
ためか,歴史的事件はほとんど起こっていません。
目次
ノイシュタット・グレーヴェ城の見どころ
城門の隣に高さ28mのベルクフリートがまず目を引きます。
城は50×35mの長方形をした敷地に旧館,新館,城門,環状城壁,ベルクフリートが立ち並びます。
門をくぐると,右手に新館(Neueshaus),左手に旧館(Alteshaus)があります。かつては跳ね橋や礼拝堂,水堀,鍛冶場や厩があったようですが,今はありません。
水堀の痕跡として,南西部に池があるのみです。
建物の外観は中世のままに。内装は中世の面影を残しつつ改装され,レストランや祝賀会場として利用できるようになっています。
結婚式だけでなく,銀婚式や金婚式,誕生日パーティー,会社の式典等にも利用されているようです。
騎士の食事(Ritteressen)のイベントは,とても楽しそうです。
ノイシュタット・グレーヴェ城へのアクセス
近くにこれといった大きな街がありません。車で行くのがベストです。
ノイシュタット・グレーヴェ城の歴史年表
- 13世紀中頃
- エルデ(Elde)川の砂地にシュヴェーリン伯爵(Graf von Schwerin)が最初のブルクを建てました。文献では1331年にシュヴェーリン伯爵領の国境防衛を目的としていることが,言及されています。
ダンネンベルク(Dannenberg)伯爵領やハベルベルク教区とラッツェブルク教区間の争いがあり,しばしば武力衝突に発展していました。 - 1358年から18世紀まで
- 何度も改築と増築が行われ,メックレンブルク公の別荘として使用されました。
- 1882年
- ノイシュタット工科大学が城に設立されました。1920年まで授業が行われました。
- 東ドイツ時代
- 城にはユースホステルとアパートがありました。
- 現在
- 多機能ルームやカファがあり,上層階は博物館として利用されています。