ドイツとオーストリアの国境,ザルツァハ川(Salzach)と細長いヴェーア湖(Wöhrsee)の間の山の尾根筋に沿って建つ,全長1082mの長~い城。
世界で最も長い城としてギネスブックにも掲載されています。
ザルツァッハ川と細長い細長いヴェーア湖の間の尾根上という立地は,国境防衛の観点から非常に有利な条件になります。
その有利な条件ゆえか,一度も陥落したことのない城です。
城の主要部分は南側にあり,城の入り口は1km先の北にあります。
城の写真の殆どは,南側のハウプトブルクを撮ったものが殆どで,その背後には1kmにも及ぶ城の敷地が続いていることを想像してください。
長さはありますが,幅はそれほどではないので,広く感じることはありません。
目次
ブルクハウゼン城の見どころ
とにかく長~い城なので,その長さをまず体感してください。
長~い城には庭が5つあり,その庭により城は6つの部分に分けられます。
北にある城門をくぐり,それらの庭と城の施設を味わいながらハウプトブルクへと進んでください。
ブルクハウゼン城の行き方
アウトバーンA94をオーストリアに向かって進み,A94の終点からB20を南に下ります。
城の北に駐車場があります。
ブルクハウゼン城の歴史年表
- 先史時代
- 発掘調査により,現在ブルクが立っている丘の上から青銅器時代や鉄器時代の遺物が発見されており,すでに人間が定住していたことが明らかになっています。
- 紀元前1~2世紀頃
- 現在ハウプトブルクが立っている場所に,ケルト人の要塞がありました。
- ローマ時代
- ザルツァッハを経由する塩の交易に深く関与していました。ローマ時代の皇帝が刻印された硬貨が見つかっています。
- 8~10世紀
- アギロルフィング公爵家(Agilolfinger Herzöge)がこの地を管理しており,航行を監視するために丘の上に建物を建てたと考えれています。この周辺地域への就職が盛んに行われました。
- 11世紀はじめ
- ブルクハウゼンのことが文献に記録として残るようになります。この地はブルクハウゼン伯爵が所有し,城築活動が盛んに行われるようになりました。
- 1168年
- ブルクハウゼン家が途絶え,城はヴィッテルスバッハ家(Wittelsbach)に移り,一部所領がバンベルク(Banberg)のものとなりました。ヴィッテルスバッハ家の下で,城は大きく拡張されます。バイエルン・ランツフート家(Bayern-Landshut)の第二邸宅として使用されます。
- 15世紀
- 城の拡張が続けられ,15世紀頃に今の形になります。馬小屋には数百頭の馬が飼われ,教会が建てられ,職人たちが住む住居がありました。階級により住む場所が変わり,上流はハウプトブルク,第6庭園に行くに従って下級住民になります。
- 16世紀初頭
- ランツフート継承戦争(Landshuter Erbfolgekrieg)後,宮廷として使用されることはなくなりました。ブルクハウゼン城は宮廷としての意義はなくなりましたが,軍事的な要塞としては重要であったため,その後,次第に要塞化していきました。
- 18世紀
- オーストリア継承戦争やバイエルン継承戦争で改築され,兵士の駐屯地となったこともありました。
- 19世紀以降
- 城の修繕作業が行われるようになります。
- 現在
- バイエルン州城と庭園と湖の管理協会(Bayerischen Verwaltung der staatlichen Schlösser, Gärten und Seen)が管理しています。城の一部は賃貸住宅として貸し出されています。
ブルクハウゼン城の営業案内
- ブルクハウゼン城の開館時間
- 4月~10月6日:毎日9:00~18:00 10月7日~3月:毎日10:00~16:00 ただし,1月1日,告解火曜日,12月24,25日は休館です。
- ブルクカフェの営業時間
- 3月~12月:火曜日~日曜日の10:00~20:00 定休日:月曜日(ただし祝日を除く)
- 公式サイト
- http://www.burg-burghausen.de/